生きているパスタ

最近は伝統的パスタが見直されて、マルテッリはじめ沢山の生産者が伝統的パスタを作っています。マンチーニ等は伝統的パスタを近代技術で効率化した生産者。日本酒の獺祭みたいなイメージでしょうか。ファブリは特殊な存在なんです。
1893年から家族でパスタを作ってきたファブリ。130年以上、同じ作り方を伝承しています。大きな特徴は、彼等の言葉を借りると

「Una Pasta vita」

生きているパスタ、という事なんです。
デュラム小麦と水を混ぜ、成形し乾かしたものがパスタ。この過程で大手生産者は高温のお湯で小麦と混ぜ乾燥段階でも110度の高温で乾燥させます。早く、大量に作らなくてはいけないので当然ですよね。
マルテッリやセタロ、マンチーニといったパスタ工房では水で小麦と練り、高温にはしません。成形時も、勢いよく成形すると摩擦熱で高温になるので成形も、ゆっくり、ゆっくり行われます。そして、乾燥工程なんですが、大体、どこの職人的工房も50度以下というのが当たり前なんですが、ファブリでは38度を越える事はありません。
ファブリの研究の結果、38度を越えるとパスタ内のグルテンが不活性化してしまい、それこそが消化不良を誘発するのだそう。38度以下で活性化している(生きている)グルテンであれば消化にも良く、食後も軽いのです。
また、もう1つのパスタの主成分であるスターチは糖分。糖分も50度を長く経験すると焼けてしまうのです。勿論、110度ではスターチには火が入り、焦げてしまいます。この焦げこそがパスタを「黄色」くさせているのです。
元々、デュラムセモリナ粉は真っ白ですから大手のパスタが黄色いのっておかしな事なんです。ですから、ファブリのセモラ(胚乳しか使わないパスタ)は真っ白。一般的な大量生産のパスタの黄色は「焦げ」ですからソースなしで食べると少し苦いんです。反対にスターチを残しているファブリは苦味がなく、甘い。
香も同じことが言えます。パンと同じように焦げた部分に香はありません。焦げていない部分に甘さと香があるんです。ですから、ファブリは袋を開けるとフワーッとパン屋さんみたいな香が広がるんです。これは驚きですよ。

大手パスタ・メーカーの袋を開けてみて下さい。驚くほど、何の香もしないんです…。

\\\セモラート///

そして、今回販売を開始するのが「セモラート」です!通常のパスタは「セモラ」と呼ばれ、小麦の中心部「胚乳」だけを使って作られます。全粒粉パスタは「外皮」「胚芽」「アリューロン層」「胚乳」全てを使ったパスタですが、外皮は口当たりが悪く正直、美味しくないですよね。
そもそも、家畜のエサに使う部分ですし…。
セモラートでは、外皮は取り除き、最も栄養価と旨味の強い「胚芽」「アリューロン層」と白い「胚乳」で作ったパスタなんです。実は「胚乳」には栄養素がほとんど無く、旨味も無いんです。製粉業者は胚乳だけのセモラを「死んだ粉」と隠語で呼ぶほど。
ファブリは消化に良く、栄養もあって、旨味もあるセモラートに今後、力を入れていくのだそう。詳しくは以下のURLからご確認下さい。皆様のパスタという概念を覆すファブリのセモラート。香、味わい、栄養素、消化、ソースとの相性どれをとっても今まで感じた事のないレベル。ぜひ、お試しくださいね。
▼これは美味しい!ファブリのセモラート販売開始!
http://inagakishoten.com/wp-content/uploads/2025/06/NEW-Fabbri.pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です